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2019年

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第二十六章 軽い気持ちで・・

天気の良い土曜日のひととき。上野アメ横まで買い物に出かけた帰り、二人の前に、とても興味深いものが目に入る。 看板「モデルルーム公開中!!」 「3,900万円台〜月々7万円からのお支払い」 目に入っても気にしないようにしてきた。おいしい話には必ずカラクリがある。 ただ、時間を持て余していたので、ちょっと冷やかしにはちょうどいい時間があった。  「10分だけ」と下打ち合わせして入ってみる。大体、契約済なのに来場する客は、営業マンにとってはノーチャンスである。迷惑極まりない。だから、モデルだけ見たいと言って、お手を煩わせないようにしようと話し合った。  「いらっしゃいませ」落ち着いた女性の声。 「モデルル […]

第二十五章 メニュープラン

契約後、しばらくモデルルームには行っていなかった二人。特に呼び出しもなく、平穏な日常を送っていた。  久しぶりの電話は、イベントの案内とメニュープランの締め切りの案内だった。このマンションは青田売りであるので、無料で変更できるメニューとカラーセレクトができる特典がある。具体的にマンションギャラリーで説明するので、認印だけ持ってきて欲しいとのことだった。  妻が結婚式で出られないので、とりあえず隆一人で行くことになった。 「お久しぶりです。今日はお一人ですか」 「そうです。結婚式の先約が入っていたようで、だから今日は一人で。」 「そうですか、残念です。今日はメニュープランやカラーセレクトの期限の二週間 […]

第二十四章 不動産売買契約

契約というのは、不動産売買契約のことで、他に契約は別にも出てくる。 ここでは契約と略している。  その他の契約というと、銀行のローンを契約することを「金銭消費貸借契約」という。略して「金消(きんしょう)契約」と呼んでいる。  「さて、気持ちを取り直して、これから契約に入ります。その前に、重要事項説明で、ご不明点は残っていらっしゃらないですか。ご質問承ります。」  「大丈夫です」  「わかりました。これからは契約書にサインをいただくという流れですが、契約書についてまず説明をいたします。その後、記名押印と割印をいただき、ほぼ終了となります。」  「契約書の内容については、重要事項説明で説明した部分と同じ […]

第二十三章 重要事項説明(後半〜特記事項〜)

10分間の休憩を挟み、後半の1時間が始まった。  思えば小学校から高校まで、毎日6時間目まで椅子に座って授業を聞いていられた事が信じられない。大人になると1時間半でも辛い。小学生でも座って聞いてられる2時間目までは我慢して頑張ろうと思った。  上の空のうちに特記事項の説明が始まっていた。このマンションにまつわる説明事項が記されているという。  「将来、自分の家の前に何か大きなものが建つ可能性もあります。その責任は負えません。」  「将来、法律や条例の改正により、建て替えの際に今より小さいものしか建てられなくなる可能性もあります。3階建しか建てられない法律ができた。とかそういう類のものですが、その場合 […]

第二十二章 重要事項説明会(前半)

いよいよ契約日。  結構時間がかかると聞いていたが、高い買い物だから仕方ない。今日は勉強の日になるという予感。詰まらない話が延々と続き、眠気と戦う姿が見える。  結構疲れてきている。毎週毎週こうも3、4時間慣れない事に神経を使うと仕事にもとても影響する。前日は21時半に寝てしまった隆だった。  印鑑を持ち(実印)、ピシッとした格好をして、さあ出かけよう。雲一つなく、遠くのエンジンの音と、自転車のブレーキの音だけがする朝。  上の空で歩いていると、すぐに到着。15分前で一番乗り。印鑑を机に置いて、知子はお手洗いへ。隆は机の上の地図をまじまじ見ている。  暫くして3組の夫婦が訪れた。年齢は30歳、45歳 […]

[よりみち] 東京オリンピック後は不動産価格が下がる?

東京オリンピック後に不動産価格が下がるという話は以前からよく聞かれていました。根拠や出所はよくわからず、皆が言うので信じやすくなっている状況です。オリンピックの準備も近くなり価値が下がる前に売ってしまおうかと考えている人もいるでしょう。なぜ下がると判断するのか私は疑問だったので、いろいろな記事やブログを見ながら、考えてみました。  10種類ほど関連する記事を読んでみると、不動産に関わる人々の考えとしては、オリンピックが原因で下がると感じているものはなかった。2020年という年が、オリンピックがなくても持っている問題により下がる可能性を示唆しているという事はあれど、大方は「下がらない」意見が多く、建設 […]

第二十一章 申込手続き

月が明け、とうとう申込開始日となった。登録期間には十数件の登録が入ったようだが、幸い3階の希望の部屋について、誰もいなかった。  申込については登録と何が違うのかよく理解していなかった。少し細かい用紙が渡されて、これに記入が終わると、他の人に優先し、住宅購入の権利があるという。  前回と違うのは部屋が一つしか書けないこと、そして契約の手続きの詳細を決めていくという事の2点だった。  契約に関してはどのような事を決めるのか。 ①契約日時 ②手付金の振り込み額、振り込み期限 ③契約予定者 頭金(残金部分の予定)の額 ④引き渡しまでの流れについて ⑤ローンの内容(事前審査後〜最後まで)の説明 おおよそこの […]

第二十章 日本の少子化カウントダウン

令和元年11月26日 ニュースでこんな情報が流れていた。 出生率90万人を割る。 これは日本が終わり始めましたと言っているのと同じことで、 重大であるが、誰も声を上げていない。無頓着極まりない。  誰に影響があるのかといえば、超高齢者以外全員だろう。 40代を超えると、なかなかもう一人産んでとはいかない。30代以下が 意識を変えないと、日本の好況はまず来ない。そして人口が減り、労働力が 減ると、貧乏な国家になる。周辺国はスキあらば放っておかないだろう。 侵略されてもおかしくない。超高齢化社会がこのまま進んでいけば、回復には 倍以上の時間がかかる。30代と20代が危機感を持ち、政治に、コミュニティ に […]

第十九章 The sun also rise .

だめかと思ったが、命びろいした気分だ。ローンの審査中に思いがけない物言いが入った隆であったが、更に家を購入する意思は高まった。 結局審査は大丈夫だった。多分携帯の遅れが3回か4回ほどあって、少し印象が悪かったようだ。あの頃は仕事と結婚式の前で準備が忙しくて、支払いなど行っている場合ではなかった。言い訳にもならないが。 営業マン「通りさえすれば何も問題ありません。」 分かりやすい担当者で良かった。  ただ、住宅ローンの審査の時に、過去の小さな過ちのために審査が通らない事はよくある。後悔先に立たずという。今までの生き方が問われる。ーA  隆「審査通ったって。明日土曜だから申込みだって。すぐ終わるから10 […]

第十八章 恐怖のローン審査結果発表

火曜日、昼12時 隆の携帯が鳴った。マンションギャラリーからだった。 「お仕事中すみません。ちょっと込み入った話なのですが、難しそうであればまた掛け直しします。銀行の審査から連絡がありまして、ここ数年の間に、何かお借り入れとかされていたりとか心当たりはありませんか?」 「??」心当たりがない。 「特に審査に影響はないだろうと思われますが、何かがちょっと出ているみたいなので確認なんです。」 「本当に嘘じゃなく、心当たりがないんですが」とても不安になる。 「分かりました。ありがとうございます。また何かありましたらご連絡させていただくかも知れません。よろしくお願いします。」 その晩、隆は知子にこんな電話が […]

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