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第一六章 資金計算とは

第一六章 資金計算とは

資金計算というものは勿論二人にとって初めてである。

 昔は電卓と紙だったが、今ではパソコンに基礎データを入力すれば月々の支払いは勿論、住宅ローン控除や税金も、諸費用まで一枚にまとめられて出てくる便利なものが出ている。

 ご年収はそれぞれおいくらでしたっけと言いながら、アンケートに目を通す。「年収はこちらに書かれている金額ぴったりですか?何十万円のところまで教えて頂けないでしょうか。」

 「はい、年収は710万80円と、妻は420万3453円です。」

FP相談をしていたので、源泉徴収票がすぐ出せた。

「ありがとうございます。次に、お二人の貯金、家に使える総額はおいくらですか?」

目を合わせた二人だったが、打ち合わせは出来ている。

「300万です」「最初に200万くらい諸経費がかかるんですよね。それを含めて。」

「よくご存知でしたね。そうなんです。あまり自己資金がないと、ここで少し回り道をする話になります。良かったです。200万を諸費用と仮定して、そこまでかからないと思いますので、諸費用以外を全て頭金ヘ充当していきます。車が一台ですよね。管理費、修繕金、インターネット費用、町内会費、自転車置場は一台入れておきましょうか。ここまでで、毎月かかるお金を出していっています」

「諸費用は内訳が、印紙代、登記費用、固定資産税、都市計画税、銀行のローンを組むときの手数料と保証料、銀行への印紙代、管理費(1回目:初回は管理準備金という)、修繕積立基金(修繕費の1回目は大きな金額を取る場合がある)、事務管理手数料。総じて170万円前後ですね。最初一回限りかかるお金を今出しています。概算なので後で少し前後します。約30万円がまた頭金に持っていけそうですね。」

パソコンを見ながら説明してくれているが、よくわからない。紙で印刷してくれるので見てみよう。

「出来ました。月々は返済がOO銀行で約12万円、駐車場1万円込です。諸費用が170万円と、頭金を130万円入れていますので、このような形になります。一切合切でいくら払うとこの家に住めるのか?答えは12万とちょっとです。ただ、ここでまだ入っていない要素があります。住宅ローン控除。これは端っこに書いてあります。年間34万円前後ですから、固定資産税などを10万くらい当てがったとして、更に12ヶ月で割りますと、月2万円くらい国があなたにローンの足しにしてねとくれていることになります。だから月10万でのスタートです。今の家賃、駐車場、そしてインターネットは四,五千円払ってますか?それを入れて比較してみてください。賃貸だと狭くて割高なのかお分かり頂けると思います。

「4500万を超えるからと言っても、今の2LDKとそう変わらないんです。FP相談をお願いしたのは、買った方が得なことが圧倒的に多いこと、そして賃貸はとても損なことが解っていただきたかったからです。第三者からの助言であれば信憑性も高いかなと思います。どうです、何も無理してくださいとは言っていないですし、借りているのはただ損ですよという単純明快なことです。」

 「更に、この家のポテンシャルとして、貸すとこれだけの力があります。15万円で貸せるだろうという賃料相場を用意しています。ご覧ください。」

「12万払って、貸すと15万入って来るんですか。」

「どんな場合に貸すんだろう。」

「転勤なんて可能性はあります?そんな場合に家を空けると大変なので、貸します。そうすると、ローンは相殺されます。お小遣いが出るくらいです。私も頑張って売ろうとせず、全室貸しても利益は出るということになってしまいます。」

「来週からいよいよ登録開始ですので、もし部屋がこちらで問題ないのであれば、来週エントリーしに来てください。まだ金額は決まっていないのですが、週内に会議をし、金額を確定します。来週の土曜日は価格発表会です。そのあとは申込会というのがありまして、部屋がどんどんなくなっていきます。この部屋も検討者の方は数名いらっしゃいますので、あまり一部屋に絞らず、前後階も含めて2、3部屋ピックアップしていただけると幸いです。

来週、アポイント取っても大丈夫ですね。

ーそっか、買うつもりでいたが、まだ売り出していないんだ。買いますって言いそうになっていた。値段がはっきり分からないのに。

「金額って、大きく変わります?」

「それほど変わらないと思います。少し上振れするかもしれませんが、少しです。少し下がる可能性もあります。が、少しです。」

「分かりました。この部屋で、あまりにもたくさんの人がいるようでしたら教えて頂けませんでしょうか。」

「分かりました。私の感覚でお電話しますよ。ただ、どの方も本当に検討しているかどうか、この部屋なのかどうか、数部屋づつ案内しているので、どの部屋が何倍か、登録間近にならないと分からないことが多いです。確証はできませんがよろしいでしょうか。はい。それでは、またお待ちしております!」

続く